※令和5年度末日で、閉校しました。

瞳輝く、響き合う、たくましい

  久っ子7(セブン)

愛南町立久良小学校 

  

お知らせ

 <令和5年度閉校に伴う行事>

① 久良地区秋季大運動会  令和5年10月8日(日)9:00~15:00 屋内運動場にて開催

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② 閉校式典    令和6年3月24日(日) 10:00~11:30 久良小学校 体育館 

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③ 記念碑除幕式  令和6年3月24日(日) 11:30~11:50 久良小学校 運動場 

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④ 懇親会     令和6年3月24日(日) 12:00~14:00 久良小学校 体育館


愛南ふるさと空撮隊

    (※校歌の流れる久良小学校の空撮を御覧ください。クリック!) 


閉校式(149年の歴史に幕)

2024年3月31日 13時00分

 3月24日(日)県内外からおよそ200名の参列者の中、厳粛に閉校式・除幕式が行われました。これまでに約4500名の卒業生を輩出した久良小学校は令和5年度末日で、閉校します。これまで、支えてくださった皆様に深く感謝申し上げます。

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令和五年度 閉校式 挨拶(感謝の言葉)

     (令和六年三月二十四日 午前十時00分)

 

 皆様方に感謝の思いと言葉を述べさせていただきます。

 

母校 久良小学校。久良の教育の母。この久良の母は、「明治維新」後、これまでの生きてきた世の中とは、全く異なる未来を開き、築くべく、今より百四十九年前に久良の人々の夢と希望、大きな期待を担って誕生し、若き教育の母として歩み始めました。久良の人々は、この若き母とともに、力を合わせ、寄り添いながら、山を開き、石を運び、道を作り、草を刈り、土や潮にまみれ、力を合わせ、大粒の汗を流しながら懸命に子供たちを育ててきました。若き母は、そうした久良の人々の願いや期待に応えながら、幼き小さな子供たちをたくましく育て、世に送り出していきました。

時を重ね、やがてその送り出した子供たちが大人となり、家庭を持ち、子を授かり、父や母となって、我が子と共に、久良の母のもとに帰ってきました。「よくぞ、立派になってくれた。お前たちの子を、また、共に、育てて参ろう。力を貸してくれるか。」「もちろんです。できることは何でもします。」父となり母となった親たちは、子供のころの自分と、我が子を、重ね合わせながら、変わらぬ深き愛情と、厳しさに感謝し、強く、たくましく 心優しい子供を育てるために、皆が力を合わせ、豊かさを求めてきました。「行ってらっしゃい。ちゃんと、勉強するんよ。」「わかっとる。」そんな日常を積み重ねながら、やがて久良の母は偉大な母へと成長を続け、百四十九年の時を刻んできました。

昭和三十三年度には最大四百八十二人の子を育て、今年度七人の子を育てました。大人数であろうと、少人数であろうとも、一人一人の大切な命を、その手でしっかりと抱きしめ、若き頃から変わることのない、深い愛情と優しさ、厳しさを持って、最後の最後まで子供を育ててきました。戦時下や貧困、災害といった過酷で困難な状況下においても、皆で知恵と力を合わせ、乗り越え、決してその崇高な子育ての使命を怠ることはありませんでした。こうして、今、皆が慕う偉大な久良の母は、延べ、四五〇〇人の子供たちを育て上げ、その役目を終えようとしています。 久良の子供たちは、母の願いや思いを忘れることなく、全国各地で活躍をし、家族を持ち、語り伝え、歩んできたことでしょう。その数は一万人、二万人、さらには、もっと多くの人々に語り伝えられているのかもしれません。共に歩んできた思い出の日々は、心の中に深く刻まれ、決して忘れることはないでしょう。

今、久良の母は「これまで、皆、子供たちをよく育ってくれた。ありがとう。」と言っている気がします。そして、「こちらこそ、ありがとうございました。長きにわたり、私たちのために、全身全霊を尽くして、使命を全うしてくださったこと、心より感謝しております。」という声が、全国各地から響き伝わってくるようです。

  さらに、重ねて、私には、もう一つの声が、聞こえてなりません。それは、「私は、これで、自らの、子育ての役目を終えるが、決して、久良の子育てを、終えてはならんぞ。私の次の母となる城辺中学校、城辺小学校においても、これまでと変わらぬ、久良の深き愛情と意気を持って、皆で、子供たちを育てよ。」という声です。

創立一〇〇周年の記念碑に刻まれている「ふるさと久良を愛することは、正しく久良を知ることである」という言葉には、創立当時の強い思いと願いが込められていると感じます。久良の地に学校を作り、そして、支え、育んできた、久良の子育ての精神と、数々の教育実践を知ることが、まさしく、「正しく久良を知る」ことであり、「ふるさとを愛する子供を育てる」ことであると、信じてやみません。

記念碑、横の「二宮金次郎 像」は、「勤労と勤勉」そして「不撓不屈の精神」の象徴であります。これら二つの碑と像は、閉校を迎える今、私たちにその強い存在感を示し、真意を伝えようしている、と思えてなりません。子育てには終わりはありません これからも私たちは、たゆまず、深き愛情と意気を持って、子供たちを育ていこうではありませんか。

最後となる令和五年度の久っ子七人は、これまでと同様、それ以上に、地域総がかりで育ててまいりました 一人一人がしっかりと地に立ち、たくましく、優しい子供に成長してくれました。これまでにも増して、七人のために、格段の御支援と御協力をいただき、貴重で充実した教育活動を展開していただきました、関係者の皆様に対しまして、心より感謝申し上げます。

 終わりに、これまで母校久良小学校を支え、ともに汗を流されてきた、保護者、家族、教職員、久良地区の諸団体、関係諸機関、久良地区の住民、そして各地で活躍される卒業生、全ての皆様に対しまして敬意を表し、深く、深く、感謝申し上げます。今後の皆様の御健康とさらなる御活躍、御多幸、さらに、篤実なる久良の教育が、今後も歩みを止めることなく、邁進していきますことを、心より祈念申し上げ、言葉足らず、意を尽くしませんが、感謝の言葉とさせていただきます。

  令和六年三月二十四日

     愛媛県南宇和郡愛南町立久良小学校

      第四十代 校長  山中 広樹